10th Aniversary Gig.Never Sold Out

Capacity∞

1999.5.30

--東京ビッグサイト特設オープンステージ--

 

プロローグ◆   ◆dff


まだ熱があるんだ

でも悪い気分じゃない・・・

[30thMay]

まだ熱があるんだ
でも悪い気分じゃない・・・
 
[30thMay]
連れ(KG)との待ち合わせは10時東京駅だった。
グッズのこともどうしようかと迷っていたし、整理番号なんてあってないものだって聴いていたから
並ぶしかないからね。
それでもオフが10:30からあるって聴いていたし、このくらいでいいかなと思ったのが甘かった。
入場もオスかなぁという予想はハズレ。
駅についた頃、友人からTELもらって、もう大変なことになっているという情報。
彼女は朝8:30位についていたみたいで、もうグッズも入場も並んでいるらしい。
慌てて駅で食料と飲み物を調達しに走った。
予定では優雅にビッグサイトでランチでもと思っていたからね。
昨夜、逆ルートで帰ってきた臨海副都心線のルートをとる。
東京駅からすでにいかにもいきますっていうメンバーは目にしていたけど、新木場までくると
更に多くなる。
僕の胸の中は妙に静けさを装いつつ興奮していた。
連れはもう毒気に当てられたとかいっていたけどね。
駅を出て、コスしている人やカラフルな子、いろいろいたけど何よりコンビニでさらに食料調達
おまけにタオルを一つホテルに忘れたので購入。
◆
有明フロンティアビル1Fのサイデリア正面にあるベンチあたりでオフ参加。
写真とったりしてから会場へ向かう。
昨日下見したルートは閉鎖されていて大きくビッグサイト東展示館を迂回しなくてはならない。人の列もさることながら暑いし
変なグッズ売りは出ているし、NEVER SOLD OUTはかかっているしとにかく人の後をついて流れていくしかなかった。
途中、公衆電話BOX近くでチケットをとってくれたKさんと合流。
さすがにもう疲れているみたい。
周りには日陰でくつろいでいたり、傘さしていたり、待つのも大変だ。
簡易トイレの行列やグッズ売り場の行列を眺めつつゲートに向かう。
さすがにグッズは後で・・・というより半分以上諦め気味。持ち込むのもスタンディングだと面倒だからね。
Kさんの友人と落合、列につく。
ぼけーっと炎天下?座り込み。アスファルトの上は暑いね。すぐ横が海だから多少風があって救いだけどこれがステージを破壊したんだよな。
快晴で雲は一つだけ。
日焼けして肌が火照ってくるよ。
◆
東展示館横にそって並んでいたんだけど、どうも建物の中からサウンドチェックみたいな音が聞こえてくる。
新聞にはリハできないけど・・・と書いてあったし、ここでやってんのか?
曲は「Loveless」
スピーカーが置いてあるだけかな?
しばらくしてランチしてると、今度はステージからサウンドチェックの音だ。今回は外の音。
12:22頃、リハーサル開始。
スクリーンにRYUが映り唄っている。列の中からもゲートに向かい人が動く。
「I for you」「Loveless」「MOON」なんかをやっていた。
やっぱりLOVELESSやるならオープニングかな?なんて話をしていた。
13:25くらいになってとりあえずトイレにいくがやっぱり行列。
13:45位になってあと5人くらいになったところでKGからTEL。
ゲートに向かい人が動いたという。
渋々ダッシュで入場列に駆け込み知人達をさがして合流。
だいぶ人が込み入っているからよけいに蒸れる。
14:20頃、入場スタート。
押し合いカメラチェックどころか、チケットすらほとんどチェックしてない。
まぁあとから各ブロックでチェックはしているけどね。
僕は自分で半券をちぎったよ。カートン入りのチラシなんかをぶんどってみんな走る走る。
僕らも前の方に並んでいたけど人の群れの向こうに広がる光景はダッシュ。
僕も走った。
連れのKGは見失ってもブロックであえると信じてそのままためらいもせずに走る。
改札からS-A4は対角線上の反対側。
必死でAとBブロックの迷路みたいな鉄柵をくぐり抜けて辿り着いた時には
もうステージ側のコーナーから最前列の半分が埋まっていた。
とりあえず2列目くらいで待機。
ステージINOサイドの袖の端、セットからは何故かうちのブロックは10mくらい離れている。
隣のS-A5なんかはステージ前までスペースあるのにね。
だから一瞬ヘリポート?なんて勘違いした。
で、落ち着いてKGも合流できたのでトイレやグッズ売り場へ。
バッグとツアーパンフを購入。荷物は鉄柵の隙間に置かせてもらった。
ぼけーつとしていたけど結構時間がたつのは早い。
「今回は先日の暴風によりステージセットが破壊され、演出ができなくなった」といったアナウンスをくり返している。
スクリーンはCGの[LUNA SEA]ロゴを万華鏡というと大袈裟だけど動かしている。
いろんなメル友なんかにTELしてたけど繋がらない。KさんたちはS-A7で花道の横というかステージの真ん前。
途中で見に行ったけどコスした方たちが最前陣取っていた。
ここなら暴れられるって思いつつも自分のブロックへ。
メンバーを呼ぶ絶叫が響く、
気合い入れがところどころで起こり、みんなで拍手を送る。これが好きなんだな。
僕ら自身会場と同時に突撃したけど、よくよく考えたら10万人前後が入るんだからすぐには無理だろう。
でも開演も押すかなあという思いは裏切られた。
17:00頃、「会場規制します」のアナウンス。何のこと?よく分からなかった。
ヘリポート移動・追加席などといった情報もあってみんな空を仰ぐ。
17:12頃SEがVol-UP。
見上げた空にはうす雲が広がりだしている。
5羽の鳥が飛んでいった。彼等にはここがどう見えているのかな?
17:15更にSEが大きくなる。
17:20手前くらい、SEがクラシック?になる。
そしてスクリーンには[989]の数字から1年ごとにCount Upして[999]となった。
西の空から5機のヘリコプターが[V]の字の編隊を組んで会場の北側を迂回して東から南東へ。
スクリーンには窓越しにピンクの髪をした人陰が映る。
1機にひとり乗っているのか?
1/5機が会場後方に降り立ち、メンバーが降りてきた。
SUGI、INO、J、RYU、真矢・・・警備のスタッフは噂の伊藤さんかな?
彼等は歓声の中花道を悠々と歩く。
僕らの位置からはスクリーンでみるしかない。
SUGIはシャドーボクシングの素振り、INOは何故かフードをかぶっていて顔が分からない。
JとRYUはサングラス。真矢は真顔。
やがてステージに辿り着くと階段をあがる。
まだ明るい。
彼等は円陣を組んだ。
「気合い入れるぞぉっ!!」
まさか生で気合い入れを見れるとは思わなかった。
メンバーが定位置につく。
ライヴが始まる。
◆ 
僕の位置からではメンバーは小さいけど、SUGIがトリプルネックを手にしている。
ざわめきのなか、
[Loveless]
「Love......」
1曲目から歓声の中で飛び跳ね、手を差し伸べリズムをトル。JもRYUもサングラスとったのかな?
スピーカーは真ん前だから音はなんとか聞ける。スクリーンも近い。でも、イントロのSUGIの声?は分からなかった。
頭からもう大合唱。
[ROSIER]
まさかの選曲だった。RYUのタイトルコール聴いて一瞬目がテンになったけどその直後にはヘドバン大会だ。
演出はないと聴いていたけど、曲のアタマで空砲?みたいな爆発。マグネシウム系ではなかった。
後半何が来るんだろうと思いつつも暴れる。
「いくぜっ、・・・全員で飛ばしていくぞっ!!」
やっぱりライヴは気持ちいいよ。
Jの遺書も健在。
みんなが引き金を弾けたのかな。手で拳銃を作ってステージに、空にかざす。
もうRYUもJもサングラスしていなかった。
[SHINE]
横揺れになって気持ちいい。
メンバーにあわせて腕を左右に振る。
見どころのコーラス「フー」は1回めがINO&JとSUGIの定番。
2回目は見えなかった。さすがにステージも広いから移動はしていなかったみたいだね。
去年の[真夏の野外]にいったKGはあの時はなんかはまってなかったけど、今回はLUNASEAとしてかっこいいっていっていた。
 
MC--
「1999年5月30日
LUNA SEA 10th Aniversary Gig:NEVER SOLD OUT
・・・みんな会いたかったぜっ!」
いつものRYUだ。
「この3日間、僕らもスタッフもみんな・・・・寝てません。
でも、みんなが集まってくれてるのを見て、年とったのかなぁ...感動しました。」
歳とったという台詞にはなんともいえなかったけど、今回開催できて本当によかったと思えて胸が痛い。
「今日はこの場所なき場所で、LUNA SEAとして10年間やってきたことを伝えたいと思います。今夜はとばしていこうぜ!! いくぞ!!」
 
[IMITATION]
SUGIのコーラスがなんか渋い。ビデオとは違うね。
音はやっぱり空に逃げているな。まだ目の前がスピーカーだけに腹にくるけどね。
これだけのスペースには絶対的にアンプも足りない。破壊されて間に合わなかったんだろうけど。
[END OF SORROW]
去年のツアーより厚みとよりメロディアスな感じがする。
周りは狭いけどぎゅうぎゅうでもなくてゆとりがある。比較的ミディアム系だからかな?
[SLAVE]
くるだろうと思っていたけど来たね。かっこいいよ。
でもスクリーンもステージもヘドバンしていてよく覚えていない。なんか頭痛が走りはじめる。やっぱ脳震盪?
 
MC---
「本当に3日前は夜に風が吹いて、・・・・・でも、あるメンバーが言ったんです。
[その壊れた廃虚の前でライブをやるのも、俺達らしくてかっこいいんじゃないか]って。
みんな、僕らをステージに立たせてくれたスタッフに拍手を贈って下さい。」
心から拍手をしたよ。みんなもそうだったと思う。
「ノストラダムスとか世紀末とか・・・・結成10周年、次は僕らをこの世の中に・・・・」
[1999]
MCからの流れで次が読めたのもあるけど、歓声が一番凄かったんじゃないかな。
awake,parasite....に合わせて飛び上がり腕を突き出す。
[FACE TO FACE]
[SANDY TIME]
野外だと気持ちいいね。この辺りはスクリーンとステージ交互に観ていた気がする。
[GENESIS OF MIND〜夢の彼方へ]
イントロ前にSUGIがトリプルネックで静かなソロ。しばらく何か分からなかった。
やがて始まったSUGIのイントロに息を飲んだよ。これも野外でよかった。
メンバーたちのユニゾンが哀しくて重い。
僕は空を仰いで目を閉じる。淡く青くてグレーな空が広がっていた。
RYUの歌声もどことなく湿っていて力強い。ステージが破壊されたことも遠ざかった大切な人のこともきっと彼等の胸の中に息づいている、そんな曲だった。
演奏後メンバーは颯爽と袖に消える。即座に風のSE?そして[Call for love]が流れ始める。
残った真矢はうなだれたまま動かない。
泣いているの?そんな思いが過る。力をためているのか、気合い入れているのか、流れて消えるSEの中、固唾を飲んで見守るしかなかった。
突然起き上がり右ひじでドラ?を叩き付けて始まった。
手で太鼓叩く、左上のマイクに向けてスティック同士でリズムをとる。勿論、手でアタマを叩いたりして笑いをとっていた。
いつも恒例の「もっとこいや!!」「真矢!!」の掛け合いに入る。
MC---
「外だから遠慮してんじゃねえのか?セットが壊れて、でも、俺はセットがない分、俺達とお前らの裸の付き合いができると思う。」
「初めからこのくらい声出せよ。」
「・・・10年前はこんなギャグも言えなかったけどな。みんな、死ぬまで行くぞ!!」
またドラムソロへ
「もっとこいや!!」「真矢!!」
「こんなにたくさんの人の前でライブができて、幸せです。お前ら、愛してるからな!!」
さぁ次は後半戦か、それともリズムセッション?と待ち望んでいたら(みんなJを待っていたみたい)
あれ?袖から出てこない。
いつの間にやらドラム叩く真矢の後ろに回っていた。
はちまきみたいなヘアバンド?バンダナですごい可愛い笑顔をしている。
相当機嫌いいみたいだな。
真矢の左後ろでドラム叩き出す。
リズム隊のドラムセッション?
去年あるアーティストのライヴで似たようなセッションみてカッコよかったけどこっちは更にかっこいいし気持ちいい。
何より二人とも楽しそうなのが最高だ。
ステージは小さくて照明がドラムの周りで光っているのが分かるくらいだったから、スクリーンに集中していた。
やがてベースをとったJがゆっくりステージ前へ出てくる。
オーディエンスの「J,J,J,J・・・」コールが巻き起こる。
凄く満足そうだ。
MC---
「ここから見える眺めはサイコーに気持ちいいぞ!!」
「後ろ、元気か? 前、元気か? 」
遠く背後から沸き上がる歓声に振り返ると本当に溢れている。そして遠くまで。歓声もかなり向こうから届いているのが分かる。不思議な気分だ。
「お前らの声、ちゃんと届いてるぜ。」
Thank you...
「昔からのファンも最近のも関係ねぇ・・・最後までぶっ飛ばすぞ、いけるか?!いけるか?!いけるか?!1.2.3.4!!」
残りの3人が出てくる。後半戦だ。
前半が結構予想外なセットだったので正直何が来るんだ?定番のあの曲とあれは・・・なんて考えていたら
[JESUS]
最初の台詞?はいったかどうか分からない。聞こえなかったよ。
選曲から何から僕の好きになった頃のLUNA SEAの匂いがあってうれしくてヘドバン。
意外と周りは暴れ系が少なかったし、もっと揉みくちゃになるかと思ったら全然だったけど僕はひたすら頭振ったり腕突き出していた。
オーディエンスに唄わせるシーンが今日は多い。マイクの音が出なくなったという噂も後から聴いたけどよく分からない。
 
MC---
「ここから見ると、みんなかっこいいぜ!日本でのライブは久しぶりになりますが・・・
"10年の重さ"は常に先を見ているのであまりわかりませんが、
ここに集まったみんなが教えてくれると思います。みんなの声を聴かせてくれるか?」
[BELIEVE]
サビ前のジャンプも忘れない、煮え切らなかったみんながヒートアップしてくる。
鉄柵に押し付けられる度合いが高まってきた。
特にステージ袖にSUGIやJが煽りに出てくると、激しく濁流のように押し寄せてむちゃくちゃ、みんな手を差し伸べて強い逆光の向こうのメンバーを求める。
[DESIRE]
RYUの「アハン」はなかったな。
今回のRYU&SUGIの絡みは頭振っていて観ていないけどスクリーンにも映っていたのかな。
[SHADE]
今回のライヴで一番衝撃だった。
低いリズムから放たれる怪しいメロディ。音源とは大違いだ。
正直ここまで暴れる曲だとは思っていなかったし、ライヴアルバムに入るのはなぜ?って疑問だったけど
もう狂いかけていてアタマがんがん来ていた。ちょっと辛い。足下ふらふらしていたしね。
でもTIME IS DEADやBLUE TRANSPARENCY、そしてIN FUTUREはこないのかなって考え続けている。
きたら壊れてたな、確実に。メカニカルダンスとかもお気に入りなんだけどね。
[Dejavu]
この位置にくるとは思わなかった。特効も何もないけど、純粋に弾けられる曲だね。
リズムをとってもう頭フルしかないよ。
狭いし安定しないからなかなかやりきれないけどそれもスタンディングだからね。
[STORM]
「最後にもう一度、思いっきり暴れてみないか?」
「STORM」
本編最後でこれがくるなんてね。去年のEnd of Period読むと分かる気がするけどさ。
イントロのINOの音がどうも好きになれない。去年のドームのWOWOW観てても思ったけどね。
なんか耳につくんだ。今回もそうだったけど、もうそんなこと忘れて彼等の爆音を求めて僕は鉄柵の方に向かっていた。
呆気無い幕切れだった。短いよ。
「どうもありがとう---っ」
メンバーは退場。
◆
企画通りに
"Happy Birthday LUNASEA"コールが起こっては消え、弱くなっては息を吹き返し続く。
はっきりいって他のブロックのことは分からない。風で流れていたからかな?
まとまっていたのか(まぁ難しいだろうけど)すらもね。自分のブロックの中で唄うしかないな。
周りのブロックの声はなんとか分かったけど一つの大きなうねりではなかったね。
ところどころ青いペンライトもついていたけど少なかった。
僕は声が掠れてうまく歌えなくて辛かった。
意外と早くメンバーが姿をあらわす。
押していたんだろうね。退場のことあるしさ。
 
EC1)RYUは白いスーツみたい。
MCとるRYUの後ろからSUGIが抱き着く。二人共なんか照れているみたいだった。
「振りかえれば本当にいろんなことがあって、あっというまの10年でした。10年やってよかったと思います。」
「ヘリコプターで飛んでた時、みんなが一つの生き物みたいできれいでした。」
「LUNA SEAってこういうバンドだってことを見せてもらったような気がします。それでは、ちょっと久しぶりの曲をプレゼントします。」
[MOTHER]
瓦礫の向こう、ステージ裏から天に向けて4,5本のサーチライトが昇る。
薄曇りで満月は本当に朧げだったけど、そんな月を求めるように天の一点に集約して伸びる光の筋をずっと観ていた。
幻想的・・・聞き惚れたよ。
SUGIのバイオリンはやっぱり野外だと心地いい。沁みるね。
メンバー退場。
◆
今度はHappy Birthday RYUICHIコール。
結構早く登場したRYU一人。ピンクと赤かな?のシャツをきている。意外だ。
「せっかく10万人集まったので、久し振りにメンバー紹介をしたいと思います。」
 
RYU「Drums」オーデイエンス「真矢!!」
真矢はツアータオルを肩にかけ、再登場。
真矢かRYUを見て嬉しそうに話すんだけど演奏と違って会話は聞き取りにくい。
RYU「もとはピンクだけどいつもは黒い服着てたんだよ・・・」
なんか二人はほのぼのとしていていい感じ。真矢は定位置に向かいつつもRYUの後ろに回って彼の体にタオルを綺麗に巻き付ける。
歓声が高くなったね。
RYUははにかんだ笑顔でさり気なくそのタオルを外してステージに落としていた。
 
RYU「Bass」オーデイエンス「J!!」
Jもツアータオルで登場。
J「今日できたことをみんなに感謝します。このままライヴ止めて今から打ち上げしたい気分だな」
RYU「・・・のつぼ八(つぼいち??)、よく行ったよね。みんなで会費出して・・・」
 
RYU「Guitar」オーデイエンス「INORAN!!」
この間は一瞬、どっちやねんって感じの戸惑いがあったけど、まぁ順番はINOだしね。
ちょっとクレームの声もあったよ。分かっていっているんだけどさ。
INO「・・・ライブはいいです。感謝(感激?)してます。ありがとう!」
例によってINOが喋ったことにどよめきが走る。聞こえにくかったけど真夏の野外以来かな。
 
RYU「Guitar」オーデイエンス「SUGIZO!!」
袖から出てくるのを待ち構えていたRYUをアンプの影から出てきて悪戯っ子のように笑うSUGIは当然のようにまたピンク。
「そこから来たのか・・・」
なんか喋っている機械を持ってきてマイクにそれに近づける。
最初、よく聞こえなかったからLUNAちゃんの声でもテレコで流しているのかと思った。
そんなことSUGIがするわけないけどさ。
定位置に戻ってからもしばらくRYUのMCを邪魔するようにマイクに向けていたなぁ。
SUGI「そういえば昔、飲み屋の階段壊した奴いたよね。俺、謝ったもん。」
RYU「今の・・・訂正があります。[僕が]謝りました。ごめんなさい、根はいい人です、って。」
やっぱり壊したのはSUGIだろうね。
「今夜はステージから距離があるんで、飛ばないで下さいね。」
 
「これだけのチケットを手売りしたら・・・」
ほのぼのとした笑いがひろがる。そんな気の遠くなることを。
「昔話をしてると、ここがライブハウスに見えてきました。」
いままでの会話、特に昔の飲みやネタはこのための振りか?
「10年ということで懐かしい曲もやってますが・・みんな、暴れたいだろ? 本気を見せてくれ、いいか?」
 
[Precious]
なんかこの曲の前ってMCの振りが似ているなぁ。
暴れられてひいていた汗が吹き出す。
[IN MY DREAM]
生で聴いてみたかった曲。できればPreciousから激しく2.3曲いってほしかったけど、次の「もういっちよいくかぁ・・・」でWISHに流れるのにはいいリズムかな。
横ノリで腕をふる。サビは押さえるように確認するようにRYUが唄っていたね。
[WISH]
とうとうこの曲が来てしまったという思いが強い。
ないだろうと思いつつも銀テープを期待していた。
結局テープは飛ばなかったけど、[I wish]でジャンプしてみんな合唱。
ライヴってこういうものだよね。
下手な演出なんてなくても照明少なくても気持ちよければいい。
この曲のギターソロなんてそう思えた。
彼等の演奏は演出なんかじゃなくて生だからね。
◆
今度のコールは「アンコール」とクラップ。
ちょっとどういったらいいのかためらう部分があったけどそれに落ち着いた。
さすがに脚ふみしたけど音しなかったよ。
またまた早々と登場。今度は黒シャツのRYU。
SUGIはデジカメで撮影中。
「10年間好きなことをやらせてもらって・・・これからも音楽を作りたいと・・・みんなも、愛したい人は愛してください。」
「俺達もずっと、死ぬまで今夜のことは忘れないと思います。
最後に、今夜集まってくれた・・・一人一人に届けます。」
EC3)
[I for you]
イントロのSUGIのギター、Cだっけ?のノイジーな音が好き。
唄いながらRYUは黒シャツを脱いでしまった。
何故この曲で脱ぐんだよって、分からない・・・謎だよ。あら・・まさか・・・あらあら・・・って感じで脱いで熱唱しているからねぇ。あの人は。
最後の曲はForever&everかUP TO YOU(去年のツアーみたいだけど)がいいなぁと思っていたんだけどこれで締めるとは予想外だった。
IN SILENCEも欲しかったな。
MOONは月が綺麗に出なかったからやらなかったんだろうね。
彼等らしいスタンスというかポリシーだ。
演奏後、メンバー同士握手をしたり、抱き合って背中を叩いていた。
そして、カーテンコール。メンバー5人がステージ上に一列に並ぶ。
「今日は本当に最高でした。すげー気持ちいい時間をみんなにプレゼントしてもらいました。
最後に全員で一つになりたいと思います。」
ステージ上のメンバー、そして各ブロックにいるみんなが手を繋ぐ。
ブロック内がごちゃごちゃだから隣の子は別の列で手をつないでいたりして複雑なつなぎ方になっていたりした。
ステージ向かって左奥から花火があがる。
小さな花火大会くらいにね。
RYUが唯一僕の前のステージ袖まで出てきてじっと花火を見ていた姿がなんとも言えないよ。
最後はSUGIとJがペットボトル、真矢はドラムスティックを投げ込む。
真矢のスティックが僕の左後ろ2m位に落ちた。
周りは追い掛けて将棋倒し状態。おまけに後ろ向きで。誰が取ったんだろう。
去年の神戸の時のSUGIのピックといいついてないな。
Jは「また会おうぜ! Good Night・・・」
SUGIZOは最後に白いギターを客席に投げたけど届かずに芝生みたいなところに無惨に落ちてしまった。
しばらくスクリーンにそのギターが映っていた。
「東京!! お前ら全員、最高のLUNA SEAだぜ!!すっっっっげー、愛してる。」
SUGIは深く長く頭を下げて去っていった。
 
終演のSEはピアノのUP TO YOUから始まる。
思わず口ずさんでしまったよ。
スクリーンにはメンバー一人一人からの英語のメッセージが流れる。
RYUと真矢は短かったけど、意外とINOが長い。
よく見えなかったからところどころしか訳せなかったけど、本当に
WITH LOVEだよ。
 
演出がないこともあって、なんかあっさりとして呆気無かったし、短かった気がする。
音も盛り上がりもブロック内以外掴みにくかったからね。
それでもあの状況で10周年を祝い、10万人近くが集まったことを僕は忘れない。
うちの町の2.5倍だよ。
あの場所に来れた人も遠く思いを馳せた人も、いろんな輝きが集まっていたんじゃないかな。
暴れて思いをさらけ出せたんじゃないかな。
 
規制退場はもう最悪だったし何も思い出したくない。
本当にいつ帰れるんだろうという思いだけだった。
東京駅横のホテルに戻るとみんな泊まり場所を探す姿が多かった。
ホテルの人も、今日はイベントでねぇといっていたけど僕はそこにいたんだよ。
翌朝、始発ののぞみでナゴヤに出社。
駅にはいっぱいのライヴ帰りがゆっくりしていたね。
・ ・ ・ ・

この胸に刻んだこの熱は冷めやしない...